「域」と「減」そして「成」

国語講師がよく目にする漢字の間違いを
保護者の皆様と共有するためのシリーズです!

今回は「域」と「減」そして「成」を見てみましょう。

これら三つは受験生は単純に形が似ているために
受験生の書きまちがいが本当に多いです!

例えば「域」をみてみましょう。

圧倒的に多いまちがいとは……?

それは上の図の赤い線が上に行く」「書き忘れる」など、
「迷子になりがちなことです!

その原因は「減」や「成」といった形の非常に良く似た感じが存在するからなのです!

解決策は?

この間違いは漢字の由来を知ることで解決することができます!

あらためて「域」をみてみましょう。

赤くした部分にご注目ください。

赤い部分はさらに三つに分けることが出来ます。

赤い部分は「戈(ほこ)」という武器を表し、

緑の部分は「囗(イ、コク)」という文字で
「かこみ」、すなわち人が集まって生活する「集落」を表し、

青は「境界線」を表しています。

よってこの右の部分は「人々が武装して守るべき場所」を示します。「国」の旧字体「國」の中にもあることから意味のイメージがはっきりしてきたのではないでしょうか?

あとは赤い部分が「土」で意味を表す部分

青い部分が音を表す部分で構成される「形声文字」であることがわかれば
二度と間違えません!

漢字の由来を知ると間違いは劇的に「減少」します!

続いて「減」をみてみましょう。

部首が「さんずい」であるので残された赤の部分が音を表す部分であると考えられます。

そしてここでお気づきになれるでしょうか……?

「感」と共通する形を持っています!

「減」は「ゲン」、「感」は「カン」。少し無理矢理な気もしますが両方とも音を表す部分として「咸(カン)」を持っているのです。

ちなみに「成」は

赤い部分が実は「丁」の変形であり「テイ」→「セイ」という音を表す部分を示しており、

この部分が「戉(まさかり)」という武器を示しています。金太郎の担いでいるアレです!
意味を表す部分ですね。

成:武器で戦うことから、ひいて、なしとげる意を表す。

『角川新字源』 改訂新版 KADOKWA

これで「成」もばっちりですね。

このようにやはり「形声文字」は漢字を覚える上で
大きなポイントになると言えそうです。

引き続き意識して行きましょう!

漢字は日々の積み重ね!

ただただ書いて覚えるのではなく、「漢字そのものが持つ意味」
意識して学習していきましょう!

今後も受験生がやりがちなミスをご紹介していきます!お楽しみに!

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